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新しい環境での生活
2021年1月に仕事が変わり、従来と同じ単身赴任ではありますが、アパートから社員寮に住まいが変わっての一人暮らしが始まりました。
新しい環境に慣れるまで少し時間がかかりましたが、星を見るという事については少し変化がありました。
2020年に暮らしていた所よりも空が明るくて暗い星が見えない場所なのですが、社員寮の屋上が使えることから、ベランダの狭い場所での星見から解放されました。更に、足元がコンクリートでベランダの様にグラグラしないことから、ブレを気にすることなく天体写真の撮影に専念できます。
引っ越してからしばらくの間は、2020年に使用していた8cmフローライト屈折で月などの撮影をしていましたが、そういう環境の変化もあり、一回り大きい新しい機材を導入することにしました。
悩んだけれども楽しい機材検討
社員寮の屋上は広いので、見る場所としては今までの狭いベランダ(奥行90cm)を気にすることはありません。
ただ、赤道儀をその都度屋上まで持って上がるのは大変ですし、その負担が星を見る稼働率を下げるのは、目に見えていました。
そこで、適当な場所として、屋上への入り口の踊り場に置くことにしました。
ただ、その場所は広くないので、今まで使っていたビクセンのSP赤道儀を置くのがやっとです(しかも、三脚の開きを標準よりも狭くして)。
そうなってくると、SP赤道儀に搭載できる望遠鏡が、候補に挙がって来ます。
購入する候補として検討したのは、以下の望遠鏡です。
購入を検討した天体望遠鏡(鏡筒)
- Sky Watcher EVOSTAR 120ED (12cmF7.5 アポクロマート屈折)
- Sky Watcher BKMAK150 OTAW (15cmF12 マクストフカセグレン)
- Sky Watcher BKMAK180 OTAW (18cmF15 マクストフカセグレン)
- KASAI GS-150CC (15cmF12 クラシカルカセグレン)
- Orion Optics OMC140 (14cmF14.4 マクストフカセグレン)
検討する中で、まず重量が気になるところです。今まで使ってきたビクセンのFL80Sは、搭載しているサブ望遠鏡を入れて5.5kgです。できればこの重量以下で、最大でも6.5kgに抑えたいという考えでした。
過去に、SP赤道儀にPentax 105EDHFを載せたことがありますが、鏡筒だけで7kgあり、使ってみた感じかなり無理があったので、重量制限をして検討しました。望遠鏡を大きくしようとしているのに、虫の良い話ですが・・・。
そうなると、7.8kgあるSky Watcher BKMAK180 OTAWは、口径が魅力ですが選択肢から消えてしまいます。
次に、自分が撮影したいのは惑星と月ですので、ある程度の口径は欲しくなります。そうなると、Sky Watcher EVOSTAR 120EDが外れます。
15センチクラスの望遠鏡3つの中で、月の撮影のために一番平坦(広い範囲で良像が得られる)な物は、Orion Optics OMC140でした。ホームページの情報では、中心から10mmの所でエアリーディスクの範囲にほぼ収まっており、月の全体像の撮影も行けそうです。
(出典: ジズコHP)
鏡筒だけの重量は、4kgとの事ですので、付属品を付けても6kg以下になりそうです。
ということで、色々な止んだ末に、Orion Optics OMC140に決めました!!
中学生・高校生などの若い頃を思い出すと、天体望遠鏡は欲しくて色々調べて何を買おうか悩んでいる時がとっても楽しい時間だと思うのですが、年齢を重ねてもそれは同じでした。
ジズコに発注する
Orion Opticsというのは、英国の望遠鏡メーカで、手作り感はあるものの評判の良い望遠鏡を製作しているようです。
日本では、株式会社ジズコが販売代理店になっています。
購入を決めた後、同社のホームページにある問い合わせフォームに必要事項を記入して送信したところ、すぐに返信のメールが来ました。メールには、見積金額が書いてあって、正式注文はどうすれば良いかと返信したところ、送金すればすぐに英国に発注するとの事でした。
納期は、輸送期間を入れて約三か月との事でした。
どうせ購入するなら早く届いた方が良いと思い、すぐに銀行へ行き指定口座に振り込みをしました。着金の確認も取れて、後は三か月後の到着を待つばかりです。
OMC140が届く
新しい望遠鏡が届くまでの間は、三か月後の到着を待ち遠しく思いつつ、今まで使っていた8cmアポクロマートで引き続き天体写真を楽しんでいました。
注文から一か月ほど経過したある日、ジズコからメールが届きました。「予定より早く到着したので、そちらに宅配で送ります」との事でした。
世界的なコロナウィルスの感染拡大もあり、三か月よりも遅れるかなぁと考えていただけに、嬉しい予想外の早着です。
数日後に届いたのは、大きな段ボールの箱でした。開けてみると、半分は望遠鏡本体で、半分はフードとファインダーが入っていました。
第一印象は、「思ったより小さい」でした。今まで使っていた8cmの屈性望遠鏡と比べると、太いものの全長が短く、しかも1/3はフードです。
特に傷や凹みはなく、ねじが1本緩んでいただけでした。早速、赤道儀に載せて見ました。SP赤道儀でも、それほど無理なく使えそうです。
撮影した惑星や月の画像を、この後順次アップしていきたいと思います。